小児矯正とは、子どもの頃に行う矯正歯科治療です。永久歯が生えそろう前、生えそろってすぐなど、お子さんの口腔内の状態に応じて適切なタイミングで開始します。小児矯正歯科治療のメリットは、成長中の顎の骨が正常に発育するようコントロールできることです。
顎が正しい位置、必要な大きさになるように促すことで、将来的に永久歯がきれいに並びやすくなります。また、歯並びの改善は、むし歯や歯周病の予防、全身の健康維持にも役立ちます。矯正歯科治療と言えば、歯並びの見た目を整えるだけのイメージがあるかもしれません。しかし、歯並びを正しく整えると、噛み合わせも良くなるので、機能面も大きく改善します。将来的にも、歯の健康を保ちやすくなりますので、将来のことを見据えて小児矯正を検討していただくことをおすすめします。

顎の成長をコントロールしながら永久歯がきれいに並ぶスペースを確保する治療です。第一期治療を受けることで、第二期治療が不要になったり、抜歯せずに歯並びを整えられるようになったりする可能性があるため、お気軽にご相談ください。

第一期治療で顎の大きさやバランスを整えても、永久歯がきれいに並ばなかった場合に行います。治療を始める目安年齢は12歳～成人後です。治療方法は成人矯正と変わりません。

大人になってから歯並びが大きく乱れていると、歯を動かすスペースを確保するために、周囲の歯を抜歯する必要があります。しかし、第一期治療で顎のスペースを確保できれば、抜歯をせずに歯並びを整えられる可能性が高まります。

小児矯正では、本来あるべきところに歯が生えるように促します。歯を抜いて歯を動かすのではなく、顎の成長をコントロールして歯が並ぶスペースを確保するので、理想的な歯並びになりやすいです。

当院の小児矯正で使用する矯正装置のほとんどが目立ちにくいものや取り外し可能なものです。そのため、お子さまが精神的なストレスを抱えることなく矯正歯科治療を受けることができます。

口の中の粘膜に触れるプラスチックの床部分と、歯を押さえる金属線で成り立つ矯正装置です。装置の中央についているネジを回すことで、顎の骨を横方向へ伸ばします。横方向への成長を促すものであるため、強い痛みを感じることは少ないです。

受け口を改善するための装置です。筋機能を整えて、噛み合わせの乱れを改善させます。マウスピース型で目立ちにくいうえに、装着するのは就寝中のみのため、お子さんへの負担が少ない装置です。

ワイヤー矯正は、第二期治療で行います。歯にブラケットを取り付け、ワイヤーを通して歯に力をかけて動かします。成人矯正でも使用する最も一般的な矯正装置です。以前は金属製のものに限られていましたが、最近ではセラミックのブラケットやホワイトワイヤーを使用した目立ちにくいワイヤー矯正も可能です。